14才の母 ドラマに学ぶ

14歳の母 志田未来 あらすじ5/5(ネタバレ) ドラマの評価

2016/11/23

今は昔の2006年の連続ドラマ「14才の母」、志田未来演じる中学生の「一ノ瀬未希」(いちのせ みき)が妊娠、出産というテーマを扱い大きな話題になりました。

有名女学院にかよう未希、塾で知り合った有名進学校に通う1学年上の「キリちゃん」こと「桐野智志」(きりのさとし)。

お互い惹かれあい、本能的に結ばれる二人。でもまだ二人は中学生、未成年真っ只中。

14才の母

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未希に子供ができ、二人も周りも大慌て。

そりゃそうです。未成年の二人には子供を育てる能力は0.これからまだまだ勉強して高校、大学とハードルを1つづつ超えて行く課題が待っているのです。それなのに妊娠だなんて。

事の重大さにどれほど実感がわいているのか、現実の世界でもそうなのかもしれません。

事態の重さが日に日にわかるのは身ごもった女性だけ。でもそんな中、まだ中学生の主人公は赤ちゃんを産むという決断をします。

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所感

どれほどの困難を現実のものと受けてとめているか、はたまた想像力が及ばないほどの現実に思考が追い付いていないのか、それは主人公のみ知るところですが、家族の協力、担任、校長、クラスメートの理解という助けもあり、無事出産にこぎつけました。

「そら」と名付けられた子供、その母となった未希、そして未希の母、父、弟の未来は果たしてどうなっていくのか。

未希がこの子を出産した年は14才。子供が14歳になった時、果たして未希は子供に何を語るのか。 14年後の作品も是非作ってほしいですね。

なんかそんな話もあったような気がしますが(もしかしてもうあったりするのかな?)、このドラマは2006年のもの。

その14年後ということは、丁度2020年の東京オリンピックの年ですね。オリンピックスペシャル懐かしのドラマシリーズ!(ちょっと無理やりか)とかで 2,3時間のスペシャルドラマを作ってほしいな、と言ってみる。

評価

良くも悪くも評価の高いこのドラマ。

ドラマとして楽しく1話から最後まで観ましたが、私的には良い評価とは思えません。

テーマが難しいのはそうなんですが、ドラマ仕立てにするために所々に話を盛り上げる要素を入れ込む必要があり、結果として主人公の中学生たちをあまりにも美化しすぎだと思います。

美化し過ぎでは?

テーマがテーマだけに何か主張があると思うのですが、見終わった後に感じたことは、結局このドラマは何が言いたかったのかが分からないということ。実は何も主張はなく、単に問題提起、話題づくりだけの投げっぱなしドラマというだけだったのか。

中学生の智志の母、ドラマの中では憎まれ役ですが、この母のセリフ1つ1つが現実の世間を代弁しているとしたら、(ドラマとしてはどうかと思いますが)それをもっともっと前面に出してしかるべき、とも思います。

最終的に智志は有名進学校で勉強したにもかかわらず、生まれた子供のために少しでもお金を送ってやりたいんだと高校進学せずに働くことにしました。

何が正しいかは人それぞれですが、ドラマの中で最後に未希の母が言っているように、早く働きに出ることが偉いということではない、というのは全くその通りかと。未希も働くという。

まるで簡単に働けて子供を育てるのに必要なお金、それに加えて二人で生活できるお金が簡単に稼げるような言いっぷり。地に足ついていない、学校の外の現実を知らない子供たちの言い分にしか聞こえない。

どうもドラマ的には子供が生まれたのだから、親としての責任として働くこと、という1つの選択しか前面に出さずに、またそれを美化しているような気がしてならない、と思ったドラマでした。

最後まで描く(追記)

このドラマに対して長らく自分の中でモヤモヤしてたものがやっと分かったので追記。

いっそのこと、というかこの物語の本質を見つめるのであれば、子供が生まれてからこの二人がどれほど大変な思いをして子供を育てて行くのか、子供を育てるとはどういったことなのか、

智志は他の学歴ある人にどんどん抜かれて行く、こんなはずじゃなかったと荒れたり(今風に言えば)引きこもったり、とか、未希も仕事をするといって仕事についたはいいが子供の面倒を見る時間が取れない、期待した収入も得られない、子供を育てるどころか自分自身の生活もこと欠く有り様とか、

本当はあまり頼ってはいけないはずの母もその内倒れてしまったりして、あぁ、どうしたらいいか分からない、みたいな、想定できる現実、実際14才ぐらいで妊娠、出産した人達に起こっている現実を何かしら盛り込み描いて問題提起する、

というところまで本当はドラマとして見せないといけなかったのでは。

子供を生むことの大変さ、そこに至るまでの事ばかりをドラマチックに描きすぎ

確かに子供を生む/生まれる場面はドラマになるシーンには違いないですが、ちょっとフォーカスポイントが違うのでは?と、ドラマを全て見終わった後に思います。

子供が生まれた後にはどういう現実が待ち構えているのか、それらをひっくるめて子供ができるとはどういうことなのかをきっちり描く。これこそこのドラマ「14才の母」の本質ではないのか。

そのために色々と悩み、いろいろなことが起こって子供が生まれたのでは、と後でふと思ったので追記。

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主題歌

最後になりましたが、このドラマ「14才の母」の主題歌は、Mr.Chirldrenの「しるし」。

しるし

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ドラマの中では「ダーリン、ダーリ~ン♪」のフレーズがとても印象的ですが、一度ちゃんと聞いてみたい方はこちらから聞いてみてください。

2つの賞

このドラマ「14才の母」は2つの賞を受賞しています。

  • 第44回ギャラクシー賞
  • 平成19年日本民間放送連盟賞(最優秀)

いろいろ賞の名前は聞きますが、この賞をもらうというのはどれほどの評価なんでしょう?

ギャラクシー賞とは

ギャラクシー賞は「放送批評懇談会」というところが日本の放送文化の質的な向上を願って優秀番組を顕彰するために創設された賞。

賞の決定は第三者に委託するのではなく、この「放送批評懇談会」の会員が一貫して審査することで独立性を維持しているとのこと。

2013年度でみてみると、以下の番組が受賞しています。

  • 大賞
    連続テレビ小説「あまちゃん」(NHK 2013年4月1日~9月28日)
  • 優秀賞
    • 「ニッポンの性教育 セックスをどこまで教えるか」
      (中京テレビ放送 2013年5月25日)
    • 報道特集「秘密保護・法案成立なら社会は? 原発情報どこまで秘匿? 現役官僚語る」「特定秘密保護法が成立…議論は尽くされたのか?」
      (TBS 2013年11月30日、12月7日)
    • テレビ朝日開局55周年記念「時は立ちどまらない」
      (テレビ朝日 2014年2月22日)

日本民間放送連盟賞とは

http://www.j-ba.or.jp/category/references/jba101001

英名:JBA Awards。
「日本民間放送連盟」(民放連)が番組、CM、放送技術の向上と、放送活動のより一層の発展を図る目的に1953年に創設した賞。

このドラマ「14歳の母」が受賞した2006年の受賞番組には以下があります。

  • テレビ報道番組
    最優秀 <北海道文化放送>石炭奇想曲 夕張、東京、そしてベトナム
  • テレビ教養番組
    最優秀 <南日本放送>祖国よ ~ドミニカ移住は問う~
  • テレビエンターテインメント番組
    最優秀 <南海放送>あした、天気になあれ
  • テレビドラマ番組
    最優秀 <日本テレビ放送網>14才の母 ~愛するために生まれてきた~
    優 秀 <テレビ朝日>相棒 season5 元日スペシャル「バベルの塔」 ・優 秀 <フジテレビジョン>のだめカンタービレ
    優 秀 <毎日放送>テレビCMの日SP(スペシャル) ドラマ「メッセージ」

こちらの賞は番組のジャンルは問わず、すべての番組を候補として審査を実施する、とありますから、中々審査も大変ですが参加費用とかはなさそうです。

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さて、あなたの評価はどうだったでしたか?^-^)

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