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綾瀬はるか-大沢たかおの医療ドラマ「JIN 2 -仁-」最終回までのあらすじ(ネタバレ)

2016/12/03

大人気女優・綾瀬はるかと俳優・大沢たかおの医療ドラマ「JIN-仁-」。

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2009年に放送された第一期に引き続き、その大きな反響から2011年には完結編として全11話が放送された超がつく人気ドラマ(と思ってます)。

個人的には今でも時々観なおすほど好きなドラマの1つ。

現代から幕末へタイムスリップした脳外科医・南方 仁が、色々と葛藤しながらも生き抜く姿を描くこのドラマ。

第一期では、結局タイムスリップの謎は明かされませんでしたが、いよいよこの第二期(完結編)で全貌が明らかになります。

こちらも今更感がありますが、第一期と共に私的にはどれほど語っても語り尽くせないほどの名ドラマ。ネタバレあわせて振り返ってみましょう。

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ドラマ情報

  • 日曜劇場で毎週日曜日21:00-21:54に放送。
  • 第一期、第二期の初回、最終回は特別に放送時間拡大。
  • 第一期が2009年10月11日より12月20日
  • 第二期は2011年4月17日より6月26日まで放送

主な登場人物はというと...

  • 大沢たかお演じる脳外科医・南方仁(みなかた じん)
  • 綾瀬はるか演じるヒロイン・橘咲(たちばな さき)
  • 内野聖陽演じる幕末の志士・坂本龍馬
  • 中谷美紀演じる現代にいる仁の恋人・未希。その未希の祖先で江戸時代に生きる花魁・野風(のかぜ)

第二期 完結編 概要

第一期では、タイムスリップの謎は明かされず、現代に戻れなかった仁。第二期では、いよいよその謎があかされ、最後には現代に戻ることに。

ストーリーの要の一人、幕末の志士・坂本龍馬は、結局暗殺されることになるのか。そして、現代の恋人・未希の祖先の花魁・野風はどのような運命をたどり、現代の未希にはどのような影響がでるのか。

現代に戻った仁、そして江戸の人達はどうなったのか。

もう気になるところがありまくりのスタートです!

第二期 完結編 あらすじ

時は第一部から2年ほどたった1864年。世間の様子もあわただしくなる幕末末期。大政奉還まであと3年に迫るこの年。

物語は咲の母、橘 栄の脚気(かっけ)から始まる。

・自惚れるな!

生きる希望もなく、ただ死を待つだけの栄。なんとか薬を飲んでもらい脚気を治したい、娘・咲。
南方仁とともに、栄の好物である甘いお菓子をヒントに道名津(ドーナッツ)を作り食べさすも、拒否される。

そんな折、龍馬からの依頼で今日にいる歴史上の重要人物、勝海舟の師匠にあたる佐久間象山の治療を依頼される。

佐久間象山は、実は子供の頃、一度未来の日本、平成の時代へ行ったことがあったのだった。その後階段から落ちた拍子に再び元の時代に戻ったが、未来の日本を夢見て、少しでもそれに近づこうと、ある意味強引に周りを動かし突き進んできた。当然敵も多く、仁が見た佐久間象山は瀕死の重傷を負っていた。

佐久間象山と話ができる機会を得た南方仁、自分が未来を変えてしまうかもしれない不安を語る。烈火のごとく怒る象山。

自惚れるな。神の意に沿わぬことをすれば、たちまち神は取り消す。
ならば治せ。治せぇ~!

火の中に消える象山。
その言葉を胸に帰途につく南方仁と橘咲。

・過酷な牢屋暮らし

そして江戸に戻って見たものは、母・栄の元気な姿。
知り合いの枝豆とゆで卵を売る子供、喜市(きいち)が粘って説得してくれたんだ。どれほど嬉しかったことか。

その後に待ち受けていたのは皇女和宮のヒ素中毒の治療。
しかしこれがきっかけとなり、毒をもった犯人として捕らえられてしまう。

過酷な牢屋暮らし、江戸の牢屋暮らしとはこれほどのものだったのか。
拷問にかけられる仁、その中でも牢名主の心臓停止を治し、神、仏と崇められる。

色々な人の協力の元、容疑は晴れ、また江戸の空の下に戻って来た仁。
お姫様や、役者、長崎では武器商人のグラバーの治療をしたりと多忙な日々を過ごす。

・鬼気迫る野風

そして野風の結婚。

しかしそこで知ったのは野風の癌の進行と妊娠の事実だった。
2年もつのは5割。それほどの状態だった。

つらい思いのする中、それを野風に告げる仁。そんな状況にもかかわらず短い期間を悔いるのではなく、逆に「そんなにも」という野風。それだけの時間があれば、我が子が抱けると。

しかし現実はこうも厳しいものかと逆子の上に手だけが先に出てきてしまった。衰弱する母体、このままでは母子とも危ない。この時代、解決策は母体を助けることのみ。

治療室に運ばれる野風、でも子供が処置されてしまうことを悟る。

腹を裂き、子を取り出しておくんなんし!

その鬼気迫る決意に遂に麻酔なしで帝王切開へと踏み切る。

赤子は取り上げた。後は母体だ。
意識が戻らない、戻って来い、戻って来い、赤ん坊を抱かなくてもいいのか!
緊迫した中、意識が戻って来た野風。ついに念願かない自らの子を抱いた野風。余命長くない身の上ながら幸せいっぱいだ。

そして物語はついにクライマックスへ。

・江戸幕府の終焉

不穏なる世間、幕府軍と薩摩・長州含む各藩との戦が目の前に迫る。

そこへ画策したのが坂本龍馬。

歴史上有名な船中八策が南方仁の影響からか船中九策となりつつも、土佐藩より徳川最後の将軍、15代・徳川慶喜へ大政奉還(政権を天皇に返還すること)の建白を行い、遂になった大政奉還。これにより戦なしに幕藩体制は崩壊し、新たな政府の擁立となった。

周りの国々が西洋諸国の植民地となって行く中、国内の体力を消耗せずに備える礎ができたことになる。

大政奉還は慶応3年10月14日。
勝海舟から聞いた龍馬の誕生日は11月15日。それは歴史上、龍馬が暗殺された日。

暗殺まで後一か月しかない!京へ急げ!

・龍馬の元へ急げ!

京へ急ぐ南方仁、咲、そしてヘルパー佐分利。

龍馬と合流し、鍋を囲みつつ時刻も夜中の12時を回って日付は11月16日へ。
やった!暗殺は防げた!と思ったところへ中々歴史は変わらない。

咲の兄・恭太郎が刺客となり、龍馬暗殺に来た。
先に気がついたのは龍馬護衛の長州藩士・東。

恭太郎と東が争う中、気がついて降りてきた龍馬。
逃げろ龍馬!切りかかる恭太郎。

恭殿!
それしかなかったんかえ。
咲さんと栄さんを人質にとられたんかぇ。
ワシを斬ったら死ぬつもりかえ。
まっこと、それよりほかに道はないがかえ。

御免!

振り上げる刀。防ぐ東。
更に斬りかかる恭太郎。そして目をつぶって東が刀を振り回す。

東の刀が龍馬の額を割る。倒れ込む。護衛のハズの東がなぜ?

東の兄は、以前龍馬に正当防衛とはいえ殺されていた。
地面に血を流し横たわる龍馬。
そんなことを龍馬に告げるが、これもワシを守るためじゃろ、と信じない龍馬。

・逝ってしまった歴史の英雄

逃げる東、そして龍馬の手術が始まる。このために自分は来たんだ。

奇跡的にも龍馬の意識が戻る。そして龍馬は夢を見ていたと仁に語る。
それは未来の日本、南方仁がやって来た世界の夢。
しかし会話を少しした後、容体急変。助けようとする咲を手で制する龍馬。

まるで自分の役目は終わったんだ、と言わんばかりの龍馬。逝ってしまった。歴史の英雄。

・緑膿菌に感染

頭の中にあるはずの胎児様腫瘍からくる頭痛もひどくなる仁、遂に倒れてしまう。激しくなる徳川の残党と新政府軍との闘い。恭太郎も徳川の家臣として新政府軍との戦いへ。

咲も戦いに巻き込まれ怪我を負う。
その怪我から緑膿菌に感染し、ついに寝込んでしまうまでに。

この緑膿菌を治療する薬はこの時代にはない。このままでは死んでしまうまでになっていた。治療薬はホスミシン。現代に戻らないと手に入らない。

・出口と入口は違う

ホスミシン、ホスミシン...
あれ?それってもしかして...

そう、6年前、江戸時代にタイムスリップした時に確か持っていた。あの包帯ぐるぐる男が落としたものをポケットに入れたのが、そうだ、あれはホスミシン。

どこかにある。この江戸のどこかにあるんだ。

急いで探すみんな。
家の周りは勿論、江戸の町、診療所、初めて江戸に来た河原のあたり、仁の行った場所はくまなく探す。そして探しながら聞こえる声。

戻るぜよ、あん世界に。

坂本龍馬の声。

先生はどこからきたがじゃ。

そう、出口と入口は違う。
包帯ぐるぐる男が見つかったのが錦糸町。
あれが自分だとすると、現代に戻る場所は錦糸町にあるはず。

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・咲さん、ごめんなさい

恭太郎に聞く。
「錦糸町はどっちですか?」
「錦糸堀ならあちらですが」

現代の錦糸町は当時は錦糸堀。
そうか、錦糸堀だ!
急げ、急げ。錦糸堀に現代へつながる道がある。そしてお堀から落ちる仁。
駆けつける恭太郎。堀の上に見つけた小さなビン。そう、それはホスミシン。

気がつけば現代。自分は手術されベッドの上に。腫瘍を摘出されていた。

あの時代に戻るんだ、自分が見たぐるぐる男と同じように、胎児様腫瘍の入ったビン、医療道具の入った救急パック、そしてホスミシンの小瓶をポケットに入れて階段を上る。

追いかけてくるもう一人の仁。
もみ合いになり、階段を落ちて行く胎児様腫瘍ともう一人の仁も落ちて行く。

あー!

目の前から消えた。
江戸時代に行ってしまった。
自分は取り残されてしまった。

ごめんなさい、咲さん。
ごめんなさい。ホスミシンが届けられない。

・パラレルワールド

意識を失う仁。気がつけば病院のベッドの上。何かおかしい。

良く知る仲間の医師や看護婦。まるで何も起きてなかったようにだ。でも恋人の未希はいない。自分だけが皆と異なる記憶を持っているみたい。江戸に行っていたなどとくと笑う仲間たち。

どうやら帰って来た世界は、もといた世界とはちょこっとづつ違うようだった。
そして、仲間の医師に小説を書くから一緒に考えてくれと頼む。

現代から江戸時代に行き、そして現代に戻って来た自分をそのまま描いた小説。それを元に考えて出た結論は「パラレルワールド」。

それは、少しずつ違う世界がいくつも存在し、過去に戻ったつもりが、実は少し違う別の世界の過去に戻ったというもの。

1)元々Aという世界に住んでいた。
2)過去に飛んだのは、Aの世界の過去ではなく、実はBという世界の過去。
3)そしてBの世界の現代に戻り、
4)Bの現代にいたもう一人の自分が、今度はCという世界に行く

仁は思う。その物語の医者、つまり自分は結局歴史をかえたのか?

自分は実はちょっと違うBという世界に行った。ということは歴史を変えた、ということにはなってない?

自分はAの世界の江戸時代には存在しない人物だったが、Bという世界には存在していたということなのか?単に歴史の一部だったということなのか?

・調べなくては!

調べるんだ。自分で過去を調べるんだ。図書館で医学書を調べると、そこには確かに足跡が。仁友堂の皆がのっている。でも咲さん、自分がどこにもいない。

思い立ったらとまらない。橘の家があった場所へ急ぐ仁。
そこでみたものは...

見覚えのある家並み。
そして橘の文字。
そこへ現れたのは姿かたちは恋人だった未来。現代では橘の家の娘だった。

・そこで見たものは

家に入れてもらい、そこですべてを知ることになる仁。
咲はあの後も生きていた。

恭太郎が林の中で見つけた妙な薬、試しにあげてみたら咲の病気は治ったと。
日本昔話みたい、と笑う橘未来。

当時の色々な写真を眺める仁、その中には自分はいない。
目のとまった一枚の写真。そこには、橘栄、橘恭太郎、橘咲、そして小さな女の子。
写真の後ろを見れば名前が書いてある。名前は安寿。そう、野風の子。野風とその夫の死後、養女としてひきとっていた。

つまり目の前にいる橘未来は野風の子孫。咲に引き取られ、橘の家に守られて生き残った野風の血。

・揚げだし豆腐は好きですか?

写真を眺める様子を見ていた現代の橘未来。仁の受け答えや写真を見る反応、そして女性の感からなのか、仁に告げた言葉は

咲はずっと一人だったようです。

独身を守ったことを仁に告げたんですね。

そして内心ではもう気がついている。この人は咲が残した手紙の相手だと。

揚げだし豆腐はお好きですか?

帰る仁に家に保存していた咲の書いた手紙を渡す。
「これ、読んでみてください」と。

手紙の出だしは「○○先生」。
このドラマの一番のシーン。

仁が江戸から消えたのち、全ての関係者の記憶から仁は消えた。ただ咲の頭にはかすかに仁の記憶が残っていた。

記憶が消えないうちに、大切な何かを残すため、仁への想いをしたためた咲。その手紙が今時を超えて仁に渡される。

・咲さんからの手紙

○○先生へ
先生 お元気でいらっしゃいますでしょうか
おかしな書き出しでございますこと
深くお詫び申し上げます

実は 感染症から一命を取り留めたあと どうしても先生の名が思い出せず
先生方に確かめたところ 仁友堂には そのような先生などおいでにならず
ここは わたくし達がおこした治療所だと言われました

何かがおかしい
そう思いながらも わたくしもまた 次第にそのように思うようになりました
夢でも見ていたのであろうと

なれど ある日のこと
見たこともない 奇妙な銅の丸い板を見つけたのでございます
その板を見ているうちに わたくしは おぼろげに思い出しました
ここには 先生と呼ばれたお方がいたことを

そのお方は 揚げだし豆腐がお好きであったこと
涙もろいお方であったこと
神のごとき手を持ち なれど 決して神などではなく
迷い傷つき お心を砕かれ ひたすら懸命に 治療にあたられる
仁をお持ちの人であったこと

わたくしはそのお方に
この世で 一番美しい夕日をいただきましたことを
思い出しました

もう名も お顔も 思い出せぬそのお方に 恋をしておりましたことを

なれど きっとこのままでは わたくしは いつか全てを忘れてしまう
この涙のわけまでも失ってしまう

なぜか耳に残っている 修正力という言葉

わたくしは この思い出を無きものとされてしまう気がいたしました
ならば と 筆をとった次第にございます

わたくしがこの出来事にあらがうすべはひとつ
この思いを記すことでございます

○○先生

改めて ここに書き留めさせていただきます
橘咲は 先生を お慕い申しておりました

橘咲

・わしらはおるぜよ

時を超え、やっと二人の気持ちが通じ合う。涙失くしては語れません。
この想いをいつまでも。

自分の記憶も消えて行くのかもしれない。
頭に響く龍馬の言葉。「わしらはおるぜよ、先生と共に」

夕陽を見つめる南方仁。

この時代は無数の奇跡の後に出来上がっている。
今度は自分が未来のために頑張るんだ。この手で。

そして救急搬送されてくる橘未来。
勿論手術は、難しい腫瘍摘出。担当に手を上げる南方仁。今度こそ成功するんだ。

第二期 完結編「JIN - 仁 -」を振り返って

様々な出来事が仁、咲、野風、龍馬の運命を翻弄する。

時代の渦に巻き込まれながらも力強く生きた江戸の人々。
その意思は橘の家、野風の子に受け継がれ、現代に生きる橘未来。
龍馬の意思もまた引き継がれ、世界で最も医療負担の低い国づくりがなされていた現代。

この国にまた生まれて来たい、死んだ者に報いるには、そういった国を造ること、と語っていた龍馬。今、その世界が目の前に広がる。

原作とは異なるラストでしたが、咲さんの手紙、もう泣かずにはいられません。

懸命に生きた人々、思いを内に秘め、表には笑顔を絶やさない強い意志を持って生きた人々、潔く死ぬことが美徳とされていた武士の世から、はいつくばってでも生き抜くといった正反対の時代の変化に耐えながら、今日まで歴史を作って来たんですね。

最後に病院に救急搬送されてきた橘未来。
手術の結果までドラマでは示されませんでしたが、今度こそ成功したんだろうと誰もが思うラストでした。

もし、この後の話を作るなら、橘未来と仁、果たしてどうなるんでしょう?
個人的には、仁にはまた何かの拍子に咲さんの時代に戻って、新しいストーリーを作ってほしいです。勿論、現代の橘未来の存在に影響しない範囲でですけど。

 

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