綾瀬はるか-大沢たかおの医療ドラマ「JIN-仁-」手術や治療の奇跡の一覧。ちちんぷいぷいで乗り切れ!
2016/11/23
現代の外科医が幕末の江戸時代にタイムスリップする、スリルとサスペンスの医療ドラマ「JIN-仁-」。
その面白さは、一度でもドラマ見た人なら誰もがうなずくほど凄いドラマ。
ストーリーの面白さは勿論、演じる役者達のすごいこと。凄い、というか、もう正にこのドラマのために生まれてきたのでは、と思うほどハマってます。
主人公の医者・仁を演じる大沢たかお、ヒロインの江戸時代の武家の娘、橘咲を演じる綾瀬はるか。
そして誰もが一発でファンになるであろう、ストーリーの要、幕末のヒーロー・坂本龍馬を演じるは内野聖陽、吉原の花魁・野風演じる中谷美紀。
その他いろいろ(ひとまとめにしてしまってごめんなさい!)と、もう皆の演技が素晴らしすぎて、物語の中にぐいぐいと引き込まれます。
そして、そのドラマの骨格を支えるのが、現代では外科医だった主人公・南方仁の医療技術と患者の治療。
現代では当たり前でも幕末の時代では正に奇跡の数々。
ここでは、ドラマの中でどんな治療が行われていたのか、ちょっと見てみましょう。
第一期の奇跡の治療たち
南方仁、橘咲とその仲間たちが起こした、江戸時代の奇跡の数々。
まずは第一期から。
手術や治療のために炸裂する必殺技が凄すぎる。
患者 | 病気やその治療 | 必殺技 |
橘恭太郎 | 急性硬膜外血腫の外科手術 | トンカチとノミで頭蓋骨を砕く。 誰もが度肝を抜かれるそのシーンに、恭太郎の母・栄の表情のよく出た悲鳴が絶品 |
タエ (喜市の母) |
馬に蹴られ額を大きく割ったのを縫合 | 麻酔なしで頭の血管を縛る。 チチンプイプイの言葉だけで乗り切る精神力が凄すぎる。 |
喜市や江戸の民 | コロリ (コレラ) |
点滴のための道具を作り出す (頼んで作ってもらった)。 ORS(Oral Rehydration Solution)と呼ばれる塩と砂糖を混ぜた水。 |
彦三郎 (野風のいる鈴屋の主) |
慢性硬膜下血腫 | あてずっぽうに頭に穴をあけるが2回目で見事的中。 うぁ、大丈夫か~感が物凄い。 |
夕霧 (野風が姉と慕う花魁) |
梅毒 | 自力でペニシリンを作り出す。 咲に未来では誰もが作れると思われてしまう。 バック・トゥー・ザ・フューチャーで、未来ではコンビニでプルトニウムが買えるかもしれないが、とドクがマーティーに言っているシーンを彷彿とさせる |
福田玄孝 (敵方医学館の医師) |
胃潰瘍穿孔 | 切開して、胃の下にある体網という脂肪の網で胃の穴を塞ぐ。 そんなことしてええんでっか?とビックリする佐部利が印象的。 |
茜 (茶屋の看板娘) |
首筋に油をかぶって大やけど | ヤマサの当主が見学する中でのペニシリンを使用した皮膚移植手術。 化粧をすれば隠れるぐらいに回復。 |
初音 (野風花魁の知り合い) |
中絶による敗血症 | より強力なペニシリン製造。 江戸時代にもいたヤマサ醤油の職人たちの協力。 |
千吉 (江戸火消し・新門辰五郎親分の右腕) |
気道熱傷 | 動物の睾丸から作ったアンビュバッグと喉の切開。 医者の心意気で火事場も乗り切る。 |
野風 | 乳がん | 乳房を残しつつ乳がんの摘出。 埃の舞う小屋での手術と咲の啖呵。 |
なんといっても度胆を抜かれるのが、第一話で描かれる大工道具(トンカチやノミ)で頭骸骨に穴をあけるシーン。
確かに時代から考えれば他に道具は無く、でもそれでもやってしまうところにビックリ仰天。この第一話を見た人は、もうこのドラマの虜です。
そして最後の野風の乳がん手術の時の、咲の啖呵。
しびれます。まだ見てない人は、是非て見てみ下さい。
第二期 完結編の奇跡の治療たち
物語も進み、医療道具も次々に自分たちで開発した仁先生とその仲間たち。
第一期に比べると、度胆を抜かれるような治療は見られなくなったかもしれませんが、それでも凄い奇跡の数々です。
患者 | 病気やその治療 | 必殺技 |
橘栄(咲の母) | 脚気(かっけ) | 道名津(ドーナツ)。 その後、咲の発案であんこを乗せた安道名津(アンドーナツ)も造られる。 その後、海外からドーナッツが入って来た時、”え?同じ名前?”と歴史的に現代ではどうなっているか興味深い。 |
佐久間象山 | 全身怪我だらけの瀕死の重体。 | 点滴治療。 治せ!治せ~!と火の海の中、怒鳴られる |
皇女和宮 | ヒ素の中毒症状 | ゴム管を口から胃へ通し直接胃の中を洗う胃洗浄。 いや、これは相当辛そう。 |
牢名主 | 耳の中に虫が入る | 油を耳に入れて虫を窒息させる。 これは本当に虫退治だったのか? |
牢名主 | 心室細動 (心臓がただ細かく震えているだけ状態になる) |
こぶしを握り締め、心臓辺りを、これでもか!、というぐらい親の敵のように叩きまくる。 逆に死んでしまいそうな勢いが印象的。 |
恵姫 (川越藩主の妻) |
耳の下方にできた大きなこぶの除去 | 輸血(実際には必要なかったのでしていない) 現代でもビビる人がいる輸血。家臣たちはもうビビりまくり。 |
お初 (旅先の旅館の娘) |
木の枝による刺し傷 | 身体が透け、お初が生き残った場合の未来を透視。 処置むなしく、お初はDICにより出血多量で死亡。 |
坂東吉十郎 | 鉛中毒 (レイノー症候群) |
塩化カルシウムの製造と食事療法。 ネズミによる実験。むごいですなぁ、と指摘される。 |
トーマス・グラバー (スコットランド出身の武器商人) |
涙腺の切り傷 | 拡大鏡と管を繋ぐための針金。 オランダ医師に感服される。 |
野風 | お産 逆子で麻酔なしで帝王切開 |
逆子のお産。 帝王切開しか手段がないが、この時代の麻酔は強すぎてお腹の子供の命はなくなる。 子供を諦めようとする所へ野風に気づかれ、麻酔なしで帝王切開へ踏み切る凄まじさ。 子供を取り上げた後、痛みに耐え燃え尽きる寸前の野風をほったらかしにして子供の鳴き声を出すためにおしりを叩く咲さん、そして鳴き声を出した後にも野風に目が行かない周りの皆がある意味凄すぎる。 |
坂本龍馬 | 脳挫傷 | 頭蓋骨をはがし、今までの技術を総動員。 はがした頭蓋骨は大腿部へ保存するとういった現代の人でも驚きを隠せない凄まじさ。 |
橘咲 | 負傷した傷口から緑膿菌に感染 | 超偶然にも、兄・恭太郎の目の前に、時空を超えて薬(ホスミシン)が落ちてくる。 それを薬として認識した恭太郎、更にそれを実際に投与してしまう医師たち。冷静に考えるとその医師としてあるまじき行為が凄まじい。 |
脳外科医がここまでできるものなのか?
ドラマなので現実にどうこう、っていうのは無粋なんですが、仁先生は元々は脳外科医。
脳外科医の先生は、これほどまでに色々と治療ってできるものなんでしょうか?と小一時間ぐらい問い詰めたくなりますが、どうでしょう?
現代では、他の分野も勿論の事、医療も全ての分野において専門も細かくなり、これは何々科で、あれは何々先生で、と周りに専門性のより高い、科、なり、先生、なりがいるはず。
専門としない領域のものに対して、自分で対応しちゃいましょう、などとは思わないと思いますが、仁先生の置かれた立場は正に自分一人。その時代、全ての医師より、はるかに自分の方が色々な知識を身につてける状況です。
医者になるには、大学等で一通りの事も学んだのでしょう。
実際学んだことをどれだけ身に付けているかどうかは、その人の資質にもよるところだと思いますが、それらの知識を使って、もう対応するしかない状況だから、行くとこまでいっちゃえ!、っていう感なんでしょうか? ^◇^)
周りの医師もすごい
咲を始め、仁友堂の医師たちも凄い。
まだ英語も知らず、最新医療の専門用語とかも勿論知らない医師たち、特に咲がドラマの中で使う専門用語と医療の専門性。
「ノイロシート」(脱脂綿を圧縮加工したコットンシート)を間違って覚えて「呪いシート」と言う先生方、そして「ノイロシート」です、とマジな顔して言い返す仁先生が素敵。
もう、大好きなドラマです。^-^)