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有村架純のドラマ「ぼくの夏休み」 31話には米兵に身を委ね...

2016/06/03

有村架純 2014カレンダー

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「ぼくの夏休み」、というテレビドラマ、ご存知ですか?

2012年の7月2日から8月31日まで放送されていたテレビドラマ。 東海テレビで流してたので、もしかしたら知名度は低いのかもしれません。

まだ幼い兄妹が突然のタイプスリップによって太平洋戦争(第二次世界大戦)の真っ只中の昭和19年に放り込まれる、そこで生き抜く幼い兄妹の物語。

第一部の少年編と、第二部の青春編があり、その第二部青春編にて主人公である兄妹の17歳の妹「青山はる菜」を有村架純が演じています。
(ちなみに第一部の少年編で9歳の妹役を演じたのは「二宮星」)

2012年のこのテレビドラマ。1993年2月生まれの有村架純は当時18歳前後でしょうか。 第一部で10歳だった「はる菜」も有村架純が演じる第二部では17歳です。

このドラマ「ぼくの夏休み」、タイムスリップするお話しということで、同じくタイムスリップを扱った日曜劇場「JIN -仁-」が好きだった人には興味を引きそうですね。

有村架純の31話、米兵との話も気になりますが、どんな物語だったか、ちょっとのぞいてみましょう。

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第1部 少年編

テレビ画面に映る映像は、男が子供を折檻している様子からはじまる。
昭和だろうか。古びた感じの家の中。
ルールゥルルルゥ~。由紀さおりの「夜明けのスキャット」が流れる。

両親の離婚問題で、夏休みの間、母親の実家に預けられる事になった兄妹。
時は2012年夏のお話し。

兄の名は「和也」12歳。妹の名は「はる菜」9歳。

母の実家に向かう電車の中で乗り合わせたお婆さんから戦争の話を聞く。
途中下車した二人。そこへ沢山の煙を吐きながらやってくる蒸気機関車。古びた車両。風が顔をよぎる。吸い込まれるように乗り込む二人。

周りを見れば

着いた先は戦時中の日本。目に飛び込む「ぜいたくは敵だ」の文字。戦争に駆り出される男たち。 そして二人を襲う過酷な運命。

お世話になるも辛い日々を送る旅館の人々、日本を守るために戦地へ向かう予科練(戦争に行くための訓練生)の人達、女郎部屋(男にからだを売る女性たちのいる場所)へ売り飛ばされた妹のはる菜。離れ離れとなる兄妹。

ちょっとお昼のドラマとしてはきつい内容がある展開の中、妹に会いに行こうにもお金がない兄・和也、兄の居場所を見つけてやってきた妹・はる菜。

出会た二人。現代に戻れるのか?

兄が東京にいると聞き、線路伝いを一人歩く妹。
その妹を追って走る兄。やっとのことで出会えた二人。

時空を超えて平成に戻れる列車が来る。
磁石が狂うその電車が時空をまげて現代に届けてくれるのだ。

駅で待つ二人だが、そこへタイミングの悪いことにアメリカの爆撃機の戦隊が空を覆う。空襲が。離れ離れになる二人。

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第2部 青春編

7年前に現代にかえるはずの駅での空襲で離れ離れになった二人。時は移り、舞台は戦後の昭和27年。
兄の和也は20歳、妹のはる菜は17歳となっていた。

兄の和也は、その後出合った「はる菜」を名乗る少女、逢沢りな演じる「千佳」と暮らし、 有村架純演じる本物のはる菜は、兄はあの時列車に乗って平成の時代に帰ったと信じ込んでいた。

ちょっと関係が複雑です。

  • 兄・和也
    はる菜を名乗る少女「千佳」を、自分の妹と信じ暮らしている。
    千佳は記憶喪失を装い、和也に本物の妹と信じ込ませる。生きるため、そして和也が好きだったから。
  • 妹・はる菜
    空襲で離れ離れになった7年前のあの駅で、兄は平成へ戻って行ったと信じていた。姉と呼ぶ人に養われ、むつみというなの少女とともに暮らす。

そんな2人が兄妹とは分からぬままに出合うことに。

昼間は工員、夜はジャズバーでピアノを弾く兄。
そのバーに客として訪れた はる菜。
運命的な出会いをした二人。

実の兄、実の妹とは分からずに互いに惹かれていくが、はる菜はお金のためにパンパン(娼婦)として働く決意をする。

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全ては家族を養うため

そして第31話では、とうとうお金のため、家族を養うために、はる菜は米兵にからだを売ることに。

養わなければいけない家族がいる。はずかしくないんだ。姉がそうやって私たちを養ってくれた。恥ずかしいと言えば姉をはずかしいということになる。

米兵と寝る前に米兵と訪れた店は、和也がピアノを弾くあのジャズバーだった。
好意を寄せていた子が米兵に抱かれる。 生きるため、家族を養うために、そうやって生きる女性が当たり前のように周りにいた時代。

ベッドに横たわる。心の中では必死に抵抗する はる菜。
でも米兵に抱かれるその眼には何も映らない。天井を見つめる空虚な眼。
気がつけば誰もいない部屋。机の上においてあったお金を手に取り外にでる。

気持ちとは正反対の明るい日差しと青い空。

道に倒れる。和也を思い出す。止まらぬ涙。止まらない、止まらない。
川に入り泣き叫びながら穢れた身体を洗うはる菜。 そんなはる菜を見つける和也。 ただ泣くはる菜。 守ってやれなくて、ごめん。

なんでこの時代に生まれたのかって考えたことないか? 今度生まれ変わったらもっといい時代に生まれような。 おんぶする和也を背中からすがりつくはる菜。

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炎に包まれる二人

そしてそんな和也を実の兄と知り、はる菜を実の妹と分かりショックを受ける。

その後兄の和也ははる菜を演じていた千佳と結婚するも、複雑な関係の中耐えられず、子供と家を飛び出してしまうことに。
妹のはる菜は祐一という医者と結婚するも兄・和也の中を疑われ、はる菜は監禁されてしまうのだった。

どんなになっても惹かれあう兄と妹。
そして、はる菜の夫・祐一はその嫉妬から、ジャズバーに火をつけ兄・和也を殺害しようとする。 火の手の上がるジャズバーに飛び込む妹・はる菜。だがそこには兄はいなかった。

そこへ来た兄・和也。炎につつまれたジャズバーに水をかぶって飛び込むのだった。 崩れ落ちるバー。煙に巻かれ倒れるはる菜。天井が崩れ落ちる。柱にはさまれる和也。 炎の中出合えた二人。

命の尊さを教えてくれた時代、優しい人達との出会い、 何もない平凡に過ぎる一日がどれほど大切か。 はる菜がいたら、そばで笑ってくれたらそれだけでいい。 私も。 ここを生きて出られたら一緒に暮らそう。でられるかな。でられるさ...

炎の中、果たして二人の運命は...

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そして時は流れ、時代は移り...

そして場面は2012年夏へと移る。
もしかして二人は2012年の夏に戻ってこれたのかと思うが、どうも違う。
ここは牧場だろうか。羊が放牧されている場所。

天気の良い日に外のテーブルで食事をする年老いた二人。 今年も暑い夏だった。いつもと変わらない夏。

子供が羊たちのいる場所に駆け寄る。どこから来たの?どこへ行くの?

年老いた男性が言う。
本当は誰にもわからない。 俺たちにできるのは、目の前に流れている時間に乗っかって必死に生きて行くだけ。

年老いた女性が言う。
でも幸せでした。私は幸せでしたよ。 神様がくれた特別な夏休み。

今日の平凡な一日に感謝を

さて、このドラマ。どう思うだろう?

タイムスリップした二人の幼い兄妹。
平成の、何の不自由もなく、ただ不平をいっている時代。 そんな時代から、戦時中、文句を言って誰も何もしてくれない、生きるだけで精一杯の時代にタイムスリップしてしまう。

戦時中から戦後を生き抜く二人には、現代から見れば、想像もできないほどの苦労があっただろう。 妹は遊ぶお金を稼ぐためではなく、家族を養うために体を売る選択をした。 周りにはそんな女性が当たり前のようにいる時代。

そしてラストシーンはタイムスリップした2012年夏。
2012年夏に戦時中の時代にタイムスリップした幼い兄妹は、再び巡って来た2012年夏には年老いた二人になっていた。

どれほどの苦労を二人で重ねたのか。結局現代にタイムスリップで戻ることもなく、そのまま2012年まで二人して暮らし歳をとったということに。

特に何もオチはないストーリー。
ただ言いたかったのは、何もない平凡に過ぎる一日がどれほど大切か、ということでしょう。

兄と妹の過ぎるほどの愛は別にどうでもいい。 オチもなく、いきなり2012年にそのまま来てしまって、最終回を楽しみに見てた人にはきっと目を丸くして、え~!?となった人も多かったのは想像に難くない。

結局タイムスリップした設定が必要だったのは、主人公の兄妹二人が、その時代よりも豊かな時代を知っているからこその物語だったということだろう。

人は無くして初めて、その大切さを知る。
そう、今日のこの平凡な一日に感謝を。

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