七五三、神社へのお金は初穂料 - 熨斗袋(のし袋)や封筒へ 連名などの書き方はこれ!
2015/07/14
子供の成長を祝いとともに、今後の健やかな成長を願う行事、七五三。
- 男女とも3歳で「髪置きの儀」
昔は3歳までは髪を剃る習慣があったため、それを終了する儀 - 男子5歳で「袴儀」: 男子が袴を着用し始める儀。
- 女子7歳で「帯解きの儀」: 女子が幅の広い大人と同じ帯を結び始める儀。
女の子、男の子の節目の年、7歳、5歳、3歳で行う行事です。
七五三の月である11月には、綺麗に着飾って家族で神社にお参りする姿を見かけますね。
この神社へのお参りでは、ご祈祷やお祓いをしてもらいますが、その場合の謝礼はどうすればいいの?という方へ。
以下参考になれば幸いです。^-^)
Contents
神社への謝礼は「初穂料」
七五三では、神社にお参りして子供の健やかな成長を祈願し、祈祷をあげてもらったり、お祓いしてもらいます。
その場合の神社への謝礼は「初穂料」(はつほりょう)というもの。
初穂とは神仏にお供えする、その年最初にとれた農作物のことなんですね。この農作物の代わりとして納める金銭を初穂料といいます。
初穂料はいくらかな?
初穂料はいくらぐらい?と(ここが一番)気になりますが、相場みたいなものはあります。
- 相場: 5千円~1万円ぐらい
(基本は気持ち次第)
一万円等、料金を決めている神社もあります。
お参りする神社が決まっていれば、今ではネット上でその神社の情報が分かると思います。
その神社のサイトなどで事前に初穂料を確認したり、具体的に初穂料の記載がなければ、電話で七五三の初穂料はおいくらですかと尋ねれば良いです。
電話で確認するのはちょっと抵抗が...という方もいるかも知れませんが、全然失礼にあたりませんので、一度お問い合わせしてみてください。
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初穂料をおさめるには熨斗袋(のし袋)
謝礼として、神社におさめる初穂料。
おさめるにあたっては、熨斗袋(のし袋)、または白封筒に入れてお渡しします。
七五三は、ここまで育った子供たちの晴れ舞台。
親子で日本の文化へ改めて触れるこの機会、折角の伝統行事なので、初穂料も伝統の形式にのっとり、お子さんと共にお祝いしたいですね。
- 熨斗袋(のしぶくろ)について
水引(袋を包む飾り紐)は赤白の蝶結び(花結び)。(下方参照) - 白封筒
封筒の場合は、無地の白封筒を使います。
水引の種類
熨斗袋(のし袋)の水引(袋を包む飾り紐)は3種類、各々意味合いが異なります。
七五三では、
必ず花結び(蝶結びタイプ)のものを選ぶ
ようにしましょう。
各々の水引の意味を理解すれば、おのずと花結びを選ぶようになりますよ。^-^)
花結び(はなむすび) 七五三ではこれ!
解けやすくて何度も結びなおしができる結び方。
蝶結びとも呼ばれます。
これは何度も繰り返したいという願いが込められていて、婚礼以外の一般のお祝いごとに用いるものです。
七五三などの子供の成長は何度もお祝いしたいですよね?ということから七五三ではこれ。
逆に何度も繰り返してはならない災害や仏事などでは絶対使用してはいけない形でもあります。
結切り(むすびきり)
結び目が固くて解けない結び方。いわゆる本結び。
これは2度と繰り返さない事を願うもの。
婚礼(1度きりだといいですね)や、全快祝い、災害見舞いやお悔やみ全般に用いるものです。
あわじ結び
1つ上にある結切りの一種。
「あわび結び」とも呼ばれます。
両端を引っ張ると更に強く結ばれる結び方から、末永くお付き合いしたいという意味合いを持ち、お祝い、お悔やみの両方の場合に用いられます。
結び切りと同じく、二度とあってほしくない、一度きりの場合に用いられます。
ということで、少しこんがらがっちゃいますが、必ず花結び(蝶結びタイプ)のものを選びましょう。
基本は筆
熨斗袋(のし袋)には名前や金額などを記載しますが、記載には、
基本は毛筆、または筆ペン
を使って、濃くはっきりと書きましょう。最低でもサインペンです。
ボールペンや万年筆は、祝儀袋ではマナー違反とされていますが、どうしてかと言えば、
- 祝い事では、濃い墨ではっきりと書き「幸せが太く長く」続くことを表し、
- 逆に弔事では、「涙で薄れる」と言う意味合いから薄い墨で細く薄く書く
というところから来ています。
ボールペンや万年筆では、この「濃くはっきり」や「太く」が出ないんですね。細く弱々しく、弔事みたいになってしまうことも。
これでは受けとる側からすると、良し悪し以前に、マナー違反をそもそも知らないとはこの無礼者めが!みたいな時代劇のセリフが思わず出てしまう感じかもしれません。
折角の七五三。ここは毛筆や筆ペンで頑張って書いてみましょう。上手く書けなくてもいいじゃないですか。子供の事を想い、元気に太く書けばいいんです。
全ては子供ため、自分のため。一字一字心をこめて毛筆や筆ペンで書いてみましょう。
あまりにもダメそうだったら練習練習!これもいい思い出です。書いたものは折角なので必ず写真に撮っておきましょうね。^◇^)
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表書き
熨斗袋(のし袋)の表書きは、上段、下段に以下を記載します。
- 上段: 「御初穂料」「初穂料」「玉串料」「御礼」などを記載
- 下段: 祈祷を受ける子どもの名前(フルネーム)
一緒に祈祷を受ける場合は連名で
兄弟姉妹などで一緒に祈祷を受ける場合には、下段に連名で記載します。
- 連盟の場合は、右側から順に年長者から。
- 年齢が同じ場合には五十音順で記載します。
中袋
熨斗袋(のし袋)の中には、実際にお金を入れる中袋があります。
その中袋の表には金額、裏には住所と名前を記載します。
- 表: 金額
- 裏: 住所、名前
金額の記載は、「金」と書き、少し間をあけて実際の金額を記載します。
(以下は旧字体などを使用した記載例)
住所、氏名では、都道府県、郵便番号も記載すると丁寧です。
封はのり付けしなくてよいですが、市販の中袋で「封」と印刷されている場合などは、のり付けします。
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金額の書き方
中袋に書く金額は、一、二、三等の漢数字で良いですが、ここはちょっとカッコ良く重々しく、ということで、壱、弐、参などの少し複雑な漢字、大字と呼ばれるものや旧字体を使用してみましょう。
大字や旧字体の使用は絶対ではありません
大字は商習慣からきているものであるため、普通に漢数字で五千円、一万円とかでも問題ありません.
大字とは
大字(だいじ)とは、単純な字形の漢数字の代わりに用いる漢字のこと。
学校で習った大宝律令(701年制定)でも公式文書の帳簿類では大字を使う事が定められている、といったように、とても古くからある習慣です。
現在でも法律によって場合により大字の使用が定められたりしてます。
ご祝儀袋に金額を書くときには、漢数字でもいいんですが、ここは是非大字を使ってみましょう。雰囲気出ますよ~。
数字 | 漢数字 | 大字 (旧字体含む) |
0 | 〇 | |
1 | 一 | 壱 |
2 | 二 | 弐 |
3 | 三 | 参 |
4 | 四 | |
5 | 五 | 伍 |
6 | 六 | |
7 | 七 | |
8 | 八 | |
9 | 九 | |
10 | 十 | 拾 |
100 | 百 | |
1,000 | 千 | 阡、仟 |
10,000 | 万 | 萬 |
漢字 | 旧字体 | |
エン | 円 | 圓 |
大字での記載例
以下、略式(現代の漢数字の表記例)、大字と旧字体を使用した例です。略式のものでも大字や旧字体使用したものでも、いずれを使用しても問題ありません。
参考なれば幸いです。
五千円(伍千円, 伍阡円, 伍阡圓)
1万円(一万円, 壱万円, 壱萬円, 壱萬圓)
2万円(二万円, 弐万円, 弐萬円, 弐萬圓)
3万円(三万円, 参万円, 参萬円, 参萬圓)
5万円(五万円, 伍万円, 伍萬円, 伍萬圓)
10万円(十万円, 拾万円, 拾萬円, 拾萬圓)
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「也」を最後につける/つけないは、どちらでもよい
「一万円也」等、金額の最後に「也」(なり)をつけるのを見かけます。
その昔、お金の単位で円より下に「銭」(せん:錢 1/100円)、「厘」(りん:釐 1/1000円)があり、例えば、1円10銭50厘、といった具合に使われてました。
それが1円0銭0厘、と丁度1円という場合には商習慣として、1円也と「也」を用いて表現していたんですね。
現在では、そもそも通貨として1円より下は使用していないので不要なんですが、昔の習慣にならって付けても問題ありません。
付けるの、付けないの、どっちよ!?と問われれば、現代の感覚では、円の下の通貨はもうないため、付けない、という人の方が多いかも知れません。
(少なくとも私は付けません。付けた方がカッコよく見えるよな気がしないでもないですが)
10万円以上では「也」を付けるのがマナー、と言われる方もいますが、理由が定かではないし、「也」のそもそもの使われ方を見れば、都市伝説的な感じがします。
いかがでしたか?
これでお子さんと一緒に神社への突撃準備も完了ですね ^-^)